残暑厳しき カンカン照りの午後
山口市のお客さんの所へ
自動扉の右横の傘立てに
ふと見覚えのある柄の傘が
うわー アンター ここにおったんかー
正に 運命の巡り合い
どっかの病院に忘れたんじゃろーとは
思うとったが
いつ以来や？
何か月？ いや何年か？
忘れた頃をすっかり忘れとるくらいの
久しぶりの再会に高揚す
しばらく陽に当って
どことなく変色しとる様な
遭えて良かった
ほんま ゴメンね
用事済ませるけぇ
ちょこっと待っといてくれーや
いやー
これぞ宿命のすれ違い
中でゴソゴソしよる間に ポカーン
持って帰るのを 忘れてしもーた
マジかー ホンマ 悲しくなるわ・・・
その失態に
広島に帰ってから気づくというアリサマ
てめぇーのバカさ加減にはなぁ
父ちゃん 情けなくって涙が出てくらぁー
の心境
あーぁ
忘れ物を見つけたことを忘れん間に
早いとこ連れて帰ろう・・・
すまんのぉ
近々行くけぇ もうしばらく
そのまま待っとってくれぇー
それにしても・・・ 情けない
参るわ
甲子園もいよいよ佳境
今年のボールは良く飛ぶとの噂
ホームランの数がすごいわなぁ
ピッチャー分業制と
ピッチピチのユニフォームと
右投左打選手の多さと
ブンブンバットスイング
大分スタイルも昔と変わったねぇ
初戦中京の応援テーマ曲には驚かされたが
それにしても
広陵の中村君 あの子すごいわ
もちろん一振りで決める
バッティングもびっくりするけど
あの肩 あの俊敏な動き
精悍な面構えまで素晴らしい。
どうやら生まれも育ちも広島で
正真正銘の地元の子らしいじゃないの
過去を振り返ってみても
地産地育のあんなに華のあるスラッガー
ちょっと知らんでしょ？
競合承知で指名してくれーやー
ほんで 当ててくれーやー
ここはひとつ
地元球団の責任として・・・
毎年この時期に やってくる
女房殿のご生誕の記念日。
さて今年は一体何度目なんでしょうか？
毎回期限期日が迫る中
好みの分からん服飾品は避けて
酒肉花食器などの無難系貢物の
調達にしばらく偏っておったが
ここ最近は
黙って買い物に付き合いましょう・・・と
いけにえ路線に変更定着。
今回も 従者として忍ぶ
オンナモノだけ並ぶ居心地の悪い店で
なるべく人目に付かん居場所を探しつつ
所在なく息を殺してやり過ごす
ハヤクオワッテクレンカイヤ
奥の方から ショップの店員が
それ お似合い
すごい かわいい んー かわいい・・・
きょうび
ここまで言うんかぃー というくらい
繰り返す・・・
ハズカシイ ヤメトクレ
マスマス イゴコチワルイワー
今回は青い系にしよう・・・
ソールのヘタリが酷くなった
ジョギングシューズを
１足追加しようと向かった
ショッピングセンター
お盆前の大混雑を予想していたのに
意外や意外
結構人影は疎らで
駐車場にもスンナリ入れた。
巨足アンド甲高アンド
大きさ左右差有りのボクは
カジュアル フォーマル問わず
毎回靴選びで苦労する。
やはり今回も・・・
あの上のその青のデカい奴ある？
こっちはどうよ？
それ なんぼが一番デカい？ と
若い店員捕まえて
履いたり脱いだり
在庫無し通告受けたり
別色の逆提案されたりの繰り返し
既に１軒目でゲットした
サンダルの入った袋を手に持つ
元来うるさいはずの２人の取り巻きは
だんだん口数が減り危険水域に・・・
これにするかー
サンプル陳列されていた
２８.５センチのこれからの相棒と
２軒目の店で
どうにかこうにか巡り合う
アー 疲れた
コレカラ ヨロシク ネ
店を出ると
エスカレーター横に
花火を沢山集めた特設コーナーが
そうよねぇ 季節ですわなぁー
どれどれ
棚の反対側に回ってみると
一人のおばあちゃんが先客で
どれにしようかなぁーと思案中
お孫さんの為ですかぃ？
ドラえもんの一話を思い浮かべて
勝手にジーンとしてしまう。
夏じゃね。
大親友カメちゃんから譲ってもらった
真夏の休日のプラチナチケット
ホンマありがとね
折角じゃけー 少し早く入場して・・・
ビールぐびぐびコンコースをぐるり廻るかの？
一旦球場の外へ出て
カープロードとやら楽しそうな所で
買い食いしてもエエかもねー
と色々企てる楽しみ。
水筒３本に氷をガラガラ詰め込み
タオル 財布 チケットホルダー
よっしゃ 準備万端
いざいざー
灼熱のアスファルト道
自転車に跨り球場に向かう
予定通り１５分 １６時前に
まだ人の疎らな球場に着いた
先ずは
むさしで定番むすびをゲットして・・・
今日こそは 酔っぱらって忘れる前に
チャンピオンフラッグを撮っとこうかの
ガーーーン しもーーーた
スマホ 家に忘れた・・・
しかも 冷凍庫の中に・・・
ヤバい。
付き合いの長いそのスマホ
お歳のせいか電池の減りがメッキリ早くなり
溜まったアップデートを指示した時なんぞ
異常に本体背中が熱くなる
ちょっと 冷やしたろ
出かける前のひらめき
ほんの一時凌ぎのつもりが・・・
まじかぃなーー
荷物を女房殿に託して
さっき登ってきた階段を降り
手の甲にハンコを押してもらい
またペダル踏み熱風切って来た道を戻り
たどり着いた家の鍵を開ける
すっかり冷たくなったカノジョを無事保護し
容体を気にしつつ 即トンボ返りして
もはや長蛇化している入場列最後尾に並ぶ
というカルマ
んーーーーん
まぁ
大勝したけー 良かったことにしょ。
