2021年10月31日日曜日

き:錦秋の候

玖珂のパーキングエリアで
ズボンのチャックを下げたときに
ツナギの作業着姿の
志村けん風のおじさんが入ってきて
2つ奥のアサガオを選ぶ

ハァー ハァー

なんじゃ?
この人入った時からずっと
マスク越しでもハッキリ聞こえる位
ハァーハァー言うとるわ

我慢ギリギリで走ったせいで
息が上がっとるんかとも思うたが
5秒おきの間隔で明瞭にハァー

どうも タメ息らしい
何ぞ辛いことでもあるんかの

いけんいけんと思いながらも
どんとなおっさんかぃ?
と横顔を見たら

そんなにも
志村けんでは無かったわ














2人ほぼ同時に事が済み
タッチの差で
手前の手洗い流し台を
先にゲットしたのはオレ

ハァー

悔しそうに後ろで
またタメ息ついた
鏡に映るおじさんのその顔は
やっぱり志村けん風じゃったわ

だんだん
秋が深まってきたのー

2021年10月24日日曜日

か:家族割

トイレに座って
コトを済ませ
トイレットペーパーに手を伸ばす

つまんだ紙の端はグシャグシャで
ミシン目で切れとらん

前の奴 誰ならぁー
ガサツなのぉー

あー
そーじゃった

今年社会人になった上娘が
いつ以来になるんか・・・
昨夜遅く帰ってきたんじゃったー
と思い出す

親の顔が見たい














コロナの落ち着きと
自分の休みに合わせて帰省した
上娘の大切なご用事の一つは
予てから希望しとった
家族割なる回線グループからの離脱

入るのはすぐなのに
抜けるのには本人直参がルールらしい
メンドクサイね

一応独り立ちしたんじゃけぇ
これからは自分で払うていけーや
ということでもあるが

通信データ使用量は
家族に気兼ねしとうないらしい


スマホを電話と捉える我々世代
ギガ優先の子世代

んー これも
ギャップよのー

でもイチ抜けたーは
寂しい感じ

2021年10月17日日曜日

お:おなまえ

岩国で商談成立
先生
この度もありがとうございました

ここに器械を納める時には
カルテや指示書に押すための
器械名の入ったゴム印を
一緒に用意するのが決まり事

夕方納品したその足で
近くのハンコ屋さんを覗く

対応してくれたのは老齢のご主人
来週現物の引取りを約束して
先にお金を支払う













お釣りと領収書を待つ間
壁に掛けられた仰々しい額縁の
象牙取引の許可書が目が留まる

へー
こういう免状もあるんじゃの

書状に書いてある
ご主人と思われる名前に
更にもっていかれる

河 本 侍 ◇ 殿
◇=“行”のギョウニンベンの無い字


奥から出てきたご主人に
失礼ですが・・・
何て読むんですか? と問うと

チカユキ です
珍しいでしょ と返ってきた

へー
勉強になるーー

併記されとる生年月日は
昭和18年1月1日

戦時中じゃけど
実にめでたい

都合3度も驚かしてもろーたわ

次回 名前の謂れを
問うてみるか

2021年10月10日日曜日

え:えらいこっちゃで

おぼんとこぼんが
やっと仲直りした翌日

器械の納品の手伝いと
上司としてのご挨拶の為
部下担当の
まだ馴染の浅いお客さんの所へ

取扱説明や注意事項の確認等々
一通りの儀式を終えて

スリッパから靴に履きかえようと
下駄箱に向かうと
1足だけポツンと残る靴に
全く見覚えが無い

あれぇーなんでぇー

昼から休診のこのクリニック
帰り支度を済ませた院長含めて
帰り際のスタッフさんが心配顔で
大勢集まってきて一騒動に発展

きっと
誰かが間違たんでしょーねぇ

もし出てきたら
連絡欲しい旨お願いしつつ
その場を取り繕って失礼する













借りたツッカケ履いて運転しながら
冷静になってみると

待てよ・・・ 
さっきの置いてきたあの靴は
俺のなんじゃなかろーか

不安はどんどん膨れる


家に戻り靴棚を開けると
今日履いとったはずの靴がおる

やっぱり おるわ


おいおいおい
この上司 次回どんとな顔して
靴取りに行ったらエエんじゃー

過去一の自らの衰えと
自分都合の思い込み性を思い知った
この日10月7日を・・・

さて
何の記念日として自らを戒めよーか

2021年10月3日日曜日

う:ウィンウィン

永い間一緒に戦ってくれた後藤君が
この度退職し新しい道を進むことに

彼が25で入社してきて
40に至るまでの道程を振り返ると・・・

公私にわたって
いろいろな出来事が思い出されもし
自分自身の40から現在までの
道程の鏡映しのようにも思えて

決まっていたこととはいえ
もったいなくもあり・・・
愛おしい


そもそも
人と人との関わりは
全て 縁 で
良かれ!と強い思いを込めて
向き合った先の結果は
それもある程度 運命 だと
考えているボクにとっては
この先の幸を祈るほかない

頑張れや















ウチのような小さい会社は
人のパーソナリティーによって
ほぼほぼ成り立っている

悲しいかな
積み重ねられてきた貴重な経験は
次代にそのまんま
引き継げるものではなく
フリダシから始めることも多いけど
新しい 縁 のニシキ君と頑張ろう

一緒にパーソナリティーを
磨いていきましょうぞ
気合を入れて

り:リレーション