日なた遊びの日焼顔からか
その風貌のからなんか
上娘は幼い時分に
クマクマと
この父親から揶揄されて育つ
行ってきま－す
外へ出かけるたびに
もしマタギに見つかったら
逃げるんでー
と送り出したことを思い出す
愛情の裏返しじゃったと
良き思い出に
なっとることを祈る
山の中の餌不足から
あちこち人里出没被害の熊問題
逃げにぁいけんのは
やっぱり人間の方らしく
なんか他人事とも思えず怖い
片や熊駆除の指示出すお役所に
抗議のクレーマー電話が
殺到しとるらしい
世の中には
色んなヒトがおるもんじゃ
仲良くできるんは
その類のヒトか
空腹のクマか
なるべくなら
どっちとも会いとうないけぇ
予めデカい鈴付けて歩こうか
とあることがきっかけで
３０年近く通っていた馴染みから
近場で安価時短回転特化の
散髪チェーン店に乗り換えて１年
もはやすっかり
顔馴染みになりつつもある
その日 ひとり前の先客は
母親に連れられて来た男の子
大きな椅子に
ちょこんと座る姿が超かわいい
幼子といえど扱われ方は一人前で
カッパハットでシャンプーの最中
かゆいところはありませんか？
との店員の問いに･･･
右のねぇ耳の後ろの方
とはっきりと答えた
たのもしい
長年生きてきて
かゆい所をしっかり言える奴
初めて会うたわ
混雑する
金曜日７時過ぎのセブンイレブン
暗くなった駐車場には
警官数人とおばさんとおばあさん
どうやら近くで事故ったみたい
調書取る横を通り過ぎるとき
生年月日は？ との
孫ほどの警官からの問いに
昭和２０年８月１５日と
おばあさんが答えるのが聞こえた
なんと･･･ 勝手にハッとして
立ち止まって暫し聞き耳立てるも
ヤングポリスマン
ノーリアクション
オー ノー
何か一言有っても
エエんじゃないんか
要らん世話かの
夕暮れ逆光の行く先に
一面コスモス咲く広場
中では花と戯れる少女が一人
まさに秋らしい
感傷的な風景じゃ
と思いきや
近づきゃ普段着で佇む老婆
こりゃ だまされた
ジョギング途中
ターンする少し先の公園で
爺さんが何かごそごそしよる
よく見りゃ
水飲み台に足上げて
突端から出る細い円弧の水で
自分の靴を洗いよる
じーさん何しょーんなら！！
ニュースじゃ電車内で
泣く幼子の親を大声と杖で恫喝し
一悶着起こした爺さんの話
情けない･･･
思えば
可愛らしげなバアさんは
夕暮れ時に見かけても
可愛いジイさんには
近場や親族含めてぐるり
今まで会うたことがない
そうじゃ
わしゃーこの先
新しいジャンルの
可愛いジイさんを目指そうて
真剣に思うこの頃
誰ぞ仲間に入らんか？
年に何度かしか会わん
４つ上の兄貴とワタシを重ねて
うわー
お父さんの今の笑うた顔
奈良のおじちゃんにそっくり
こんな年になって
娘どもに指摘され
爆笑されることしばしば
コイツらとも今日日
年に何度かしか会わんのに･･･
今まで
兄弟似とると自覚したことも
人から指摘されたことも
無かったがのぉ
これこそ最近の言葉で言えば
ディスりなんじゃと理解する
先日遠方から
お試しで使ってもらった機械が戻り
次のデモンストレーションに備え
会社でキレイキレイにしとる際
先生に渡したはずの自分の名刺が
ハラりと足元に落ちた
拾い上げると そこには･･･
四角 天然パーマ
１７０ｃｍ ガタイ↑↑↑
浅黒
もみじまんじゅう
と手土産の憶えと合わせて
ワタシの印象と思しき文字が
小さくペンで書いてある
そーか
ワシゃ天然パーマなんか･･･
初めて言われた
さてこの名刺
いつ返却に行こうか
