晩飯の食材求めて
夫婦二人でスーパーへ
あっちの店か
こっちの店か
それとも遠出しますかな
主導権はなかなか握れんが
手押しワゴンの籠に
目についた惣菜パック何ぞ
こっそり滑り込ませる
ありふれた土日の風景
ワレ買い物ジジイを自認する
実に平和じゃ
その日 客まばらな店内
入口すぐの野菜コーナーの隅で
厳しい顔で何かを一つ一つ手に取り
時間を掛けて吟味する女性がおる
はて その食材はなんですのん?
その人がそこを離れた後で
そこに近づいてみたら
カットされた冬瓜じゃった
夏の名残りですの
そこまでは良かったが
その棚の周辺一帯には
女性の振り撒いたであろう
強烈な香水の匂いが漂う
こりゃすごい
こんなの久しぶり
酒肴探しで選んだこの店
その後ワゴン転がし
どのコーナーを通過しても
鼻腔の感覚がマヒして
完全戦意喪失食指不伸
ダメだこりゃ
香水の名残り
まことに恐るべし
娘が好物じゃけぇと買うた
冬瓜でこさえたスープは
幸いにして美味かったけどね
以上現場からでした
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